吃音 改善 トレーニング

52歳の主婦のお話しが、すべてを物語っています。

許可を得て、一部を掲載しました。

『私は小学生の頃から吃音に悩んでおり、何も具体的な策を講じないまま五十代になりました。

幸い、心の優しい夫と3人の子供に恵まれ、吃音であること以外は人並み以上の幸せな生活をさせていただいておりました。

そんな折、次女が、私にパソコンの画面を見せて、こう申したのです。

「お母さん、言葉のどもりを治せる方法があるんだって。これ、読んでみて」

それは、吃音改善トレーニングを紹介するホームページでした。

私は突然娘がそんなことを言ってきたので、ホームページを一瞥するだけで、パソコンから目を離して娘の顔を凝視いたしました。

これまで、私の吃音のことなどまったく触れたことのなかった娘が、どうして急にそんなことを言い出したのか、驚くとともに戸惑ってしまったのです。

私は娘の目を見て、動揺を隠しながら訊いてみました。

すると、とたんに娘の目からは涙が溢れだし、嗚咽するように喘ぎながら娘が話してくれたのです。

「私はずっと吃音で悩んでいるお母さんのことが心配だった」と、娘は言葉を吐き出しました。

娘は泣きながら色々な想いを話してくれましたが、娘が小学生の頃から、家へ遊びに来る友達から、私の吃音のことを笑われたり、馬鹿にされたりということが頻繁にあったのだそうです。

友達からそういうことを言われていたのは自分だけではなく、他の兄弟(兄と弟)も、同じようなことを言われていたのだそうです。

娘は、それが辛くて辛くてどうしようもなかったけれど、とても私には言えず、ずっと心の中で押しとどめていたのだと言って泣き続けました。

その想いは、大人になった今でもずっと心にあって、吃音で悩んでいる私のことを、いつも心配して、心を痛めていたのだそうです。

私は、娘の告白を聞きながら、自分が小学生、中学生、高校と、ことあるごとに吃音に関する陰口を周りから言われていたことを思い出していました。

そして、自分はあれほど辛かったけど、関係のない子供たちまでが、私のせいで周りから嘲笑されていたということを初めて知り、心をえぐり取られるような思いになったのです。

私は嗚咽する次女を抱きしめて、一緒に泣きました。

ごめんね、ごめんね、と、何度となく繰り返しながら、娘を抱きしめて一緒に泣きました。

申し訳ないですが、効果があるとかないとかは関係なく、自分を心配してホームページを見せてくれた娘の気持ちに応えるためだけに
ある商材を購入したのです。

本音を言えば、そんなもので私の吃音が治るわけがないという気持ちでした。

夫も、そんなもので吃音が治せるなら世の中に吃音の人などひとりもいなくなると言っていましたが、娘の気持ちに応えるためだけに買ってみるという私にあえて反対はせず、静かに見守ってくれている感じでした。

3人の子供たち同様に、夫もまた、私の吃音をずっと心配してくれており、一時期は、精神的な部分からくる吃音かもしれないからと、心療内科に行くことを親身になってすすめてくれた夫でした。

そんな中、買った商材を、娘の目の前で原稿を読む形で実際に行ってみました。

娘に原稿をプリントアウトしてもらい、毎日、朝と寝る前に、娘と一緒に声に出して朗読しました。

私は物心ついたころから吃音であることを笑われ、50歳になったわけですが、吃音改善原稿を使った発声の練習を初めて5日目くらいの時点で、はっきりと効果を感じることができました。

効果を感じるという表現では、状況がよく伝わらないと思いますが、朝、トレーニングをして10時には惣菜盛り付けのパートでお店へ出勤します。

小さな惣菜店ですので私の他にはオーナーのご夫婦と、私以外に6人のパート従業員しかいない調理場なのですが、黙って仕事をするわけではなく、みんなで日常会話などをしながら午後4時まで働くのです。

12時半から1時半までのお昼休みも全員でお昼ご飯を食べますので、当然会話をしながらワイワイと過ごします。

その、家族以外と過ごす6時間の中で、私が他の方々と会話をするときに、私は日増しに、吃音が出ずにうまく話ができるようになっていくのをはっきりと感じていました。

家へ帰ってからも、夫からも子供からも、「本当にどもりがなくなってきたよね」と言われるようになっていました。

ある日、仕事のお昼休みのときに、オーナーの奥様が、私に言ったのです。

「○○さん。こんなこと言うと気を悪くするかもしれないけど、話してもほとんど、どもらなくなったよね」

私は今の仕事の面接のときに、オーナーご夫婦にはっきりと自分が吃音症であることを伝え、お客様などと話すことのない、裏方で働ける環境ということで、この面接を受けにきたことをお伝えしておりました。

とても優しいご夫婦で、「吃音なんてまったく支障ないよ」と言って快く採用してくださったのです。

他の従業員さんたちも良い人ばかりで、働き始めてもう少しで3年になるというのに、私はこの職場で吃音に関する嫌な思いを一度もしたことがありませんでした。

そんな中で、オーナーの奥様が、私を見て言ってくれたその言葉・・。

私は、不意に涙が出てきて、「娘のおかげで、ここまでよくなったんです!」と、これまでの経緯を皆さんの前で話してみました。

オーナーさんの奥様をはじめ、何人かの女性従業員さんたちも、私につられて泣いてしまい、私はいい年をしてわんわん声を上げて泣いてしまいました。

私は、娘に救われました。

今でも興奮したり、緊張する相手を前にしたときだけ吃音が出てしまうこともありますが、日常生活においてはほとんどといっていいくらい、どもらずに話すことができるようになりました。

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